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藤六の海底地すべり跡
藤六の海底地すべり跡

皆本沢みなもとざわの礫岩ジオサイト 32

<ruby>皆本沢<rp>(</rp><rt>みなもとざわ</rt><rp>)</rp></ruby>の礫岩

基本はコレ!

皆本沢がある谷は、恐竜の時代である約1.3億年~約1億年前に堆積した山中白亜系(山中層群)の地層が広がるところ。
ここで見られる礫岩には、さらに古い秩父帯(約2億年~約1.5億年前)のさまざまな礫が入り込んでいる。
宮沢賢治も、盛岡高等農林学校に在籍していた際、大正5年(1916)の秩父地質巡検で、旧寿旅館(小鹿野町観光交流館)に宿泊して、この地を訪れている。

 国道299号を小鹿野町の街なかから進んでいくと谷間に入ります。その先は、恐竜の時代である約1.3億年~約1億年前の山中白亜系(山中層群)の地層が広がる地域です。ひときわ開けたところにある間明平(まみょうだいら)は、旧三山村の村社だった古鷹(こたか)神社があり、この地区の中心地です。神社を通り越して国道から左手にそれ、橋を渡ると皆本沢に入ります。亀の甲羅に似た模様の「亀甲石(きっこうせき)」(小鹿野町観光交流館に展示)が見つかり、愛石家の間では話題になった場所で、山中白亜系の地層がよく観察できるところです。

 ここで見られる礫岩の中には、当地の地層よりも古い秩父帯(約2億年~約1.5億年前)のさまざまな礫が入っています。周辺の地域では現在見られない古い花崗岩類も含まれていることからも、当地の地層が堆積した時代、周辺にあった古い地層の礫がこの谷へ流れ込んだと考えられています。沢の入口近くの切り通しでは、砂岩や泥岩の互層が観察できます。

 垂直に立った地層は、粒子の大きさの変化を見ることで堆積したときの上下を判断できます。水中で砂や泥が堆積する際、粗い粒子ほど先に沈むので下位に、細かい粒ほどゆっくり沈むので上位に積もります。これを分級作用といいます。

 また、平成23年(2011)に発見された旧寿旅館(小鹿野町観光交流館)の当主の日記に、「盛岡高等農林学校生徒職員一行25人宿泊す」「9月4日 三田川村三山源沢(現・皆本沢)に向われ……」の記録があり、宮沢賢治が皆本沢を訪れていることがわかりました。古鷹神社には、賢治の足跡を記念して歌碑が建てられています。

アクセス
バス・・・西武鉄道「西武秩父駅」または秩父鉄道「秩父駅」から西武観光バス「小鹿野車庫・栗尾ゆき」の「小鹿野役場」で「坂本ゆき」に乗り換え、「黒竹」下車徒歩約10分
ナビ入力住所・・・秩父郡秩父郡小鹿野町三山1251(現地周辺)
駐車場
なし ※現地周辺の民地に駐車する場合は、必ず土地所有者の許可を得て下さい。
リンク
小鹿野町観光交流館WEBサイト 
近くのサイト・拠点施設
33:二子山の石灰岩岩壁31:犬木の不整合30:札所31番観音院と岩殿いわどの沢石さわいし
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地図

G32_皆本沢の礫岩

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